ロンドンオカンの言いたい放題

心も財布もど庶民のオカンがいそいそとロンドンへ。何を間違ったかド級の金持ちがゴロゴロいる環境と接点を持たねばならなくなった。さあ、オカンどうする??

ロンドンに効率的に行く方法

ロンドンにはパスポートを持って飛行機か列車にのれば行けますが、家族丸ごと行くとなると家の中のものもそっくり持って行かねばならないので、当然ほいさっさとは行けません。加えて、オカンを除くファミリーメンバーはいいですよ?シェンゲン協定のおかげで滞在許可証なるものを申請せずに思い立ったら次の日からでもロンドン生活が始められます。我が家の犬ですらシェンゲン協定国のパスポート持ってますからね(欧州内の犬は背中のIDチップ番号が記載されたパスポート持ってます)、オカンだけですメンドウクサイのは。ごめん、ファミリー。

仕事も探さないと行けませんね、引越も大掛かりでお金がかかります。とにかく、国をまたぐ(またがなくても)家族移動にはお金がかかるんです。家探しも学校探しも知らない土地では面倒くさいんです。これなんとかならないか?と考えてまず当たってみるのは、そうです、社内異動の可能性です。つまりは駐在を打診するのです。

オトン(註:オカンの夫)を焚き付けて会社にプレゼンさせます。自分がロンドンに行くことがどれだけ会社の利益に繋がるかを交渉してもらいます。

駐在手当というのはそれぞれの社内ランクや社内方針で大きく異なるのでなにがどうとカテゴライズできませんが、少なくともオトンの会社ではオトンごときのランクで僻地以外の先進国駐在というのはもはやほとんど至れり尽くせりの手当は出ません。至れり尽くせりとは何か。日本企業のそれが該当します。家賃補助、教育費補助、車の支給などが挙げられます。日本企業においては当然だと思いますよ。社命で行くのですから。オカンたちは「自分たちの希望で」行くので至れり尽くせりの手当はそもそも望んでいません。ただ、ちょっと引越費用でないかな〜、家探し手伝ってくれないかな〜ついでにオカンの滞在ビザも面倒見てくれないかな〜ぐらいのゆるい気持ちで交渉です。

幸いにもオトンは弱い見た目とは裏腹に意外に交渉好きの交渉上手。どうやったのかは知りませんが、駐在補助をもらってきてくれました。ありがとよ、オトン。ロンドンに行ったら1週間に1回はステーキにするよ。

これで煩雑さが半分になりました。

*引越は梱包まで業者がほぼしてくれ、

*子供たちの学校探し

*家探しの手伝い

*オカンの滞在ビザ申請

*オカン(配偶者)のキャリア援助

(オカンは自営業なので会社をロンドンに移すという煩雑さがあるのですが、こういうケースはオトンの会社でも前例がなかったようなのでオトンの会社の方がなぜか色々尽力してくれています。オトンの会社とオカンは全然関係ないので全て自分で手続きするべく動いていたのですが本当に有り難いことです。ですが、一般的にどちらかの都合で仕事を変わるもしくは辞めざるをえない時、手当として配偶者のキャリア援助の手当は最重要だと思うし、この辺日本企業との「配偶者」認識の差があるのかなと思います。尚、専業主婦(夫)の配偶者には現地生活に馴染めるような駐在員配偶者向けのサービスが会社組織として存在するのでそれを手当として含めているそうです。)

というのが主な手当になります。

となると、自己負担は?

*ロンドンでの家賃

*学費

*生活費

まあ、当然のことです。自分たちの生活まで会社に面倒見てもらおうなどとは思いません。「自己都合で自己希望で」の移住です。ここまでしてくれただけで本当に有り難いというものです。

よし、都会へ行くぞ

オカンはヨーロッパの小国に夫と娘2人と一匹の老犬とのんびり住んでいました。

世界でも有数の豊かな国と言われるこの小国、穏やかでほぼ何のハプニングも起こりません。税金も安いし電車も時間通りに来ます。お役所で並ぶこともありません。観光客は物価の高さに足早に通り過ぎますが、住民は所得も高いのでどーってことありません。時はゆっくりと流れ、木々は爽やかにそよぎ、オカンもぼーっと生きておりました。娘たちも野山を野猿の如く駆け回って過ごしていました。

ある日、自分の眼鏡を冷蔵庫のバターケースの上で発見した時に戦慄が走りました。

「私の記憶が正しければ、かつて大都会でガンガン働いていたことがあったはずだ。眼鏡を冷蔵庫に置き忘れることなどなかったはずだ!!このままでは若年痴呆が始まってしまう」

熟考3秒の末、夫に

 

「よし、都会へ行くぞ」

 

と言うわけで都会に行ってみることに(無理矢理)決定。

都会と言っても世界に都会はたくさんあります。東京も香港もシンガポールもニューヨークもいいですね。行き先を決めるポイントはまあまあこれぐらいでしょう。

1 そこに仕事があるか

2 言語

3 教育

4 生活のしやすさ

1に関して言えば基本中の基本。人間誰しも金を稼いで生活せねばなりません。仕事がないところに行けるはずはありません。オカンの旦那は一応大都市であれば仕事が見つかりそうな分野の仕事なのでなんとかなります。オカンは自営業なので基本どこにいてもパソコンさえあればなんとかなります。ただ、自営業となるとその国で会社として登録する必要があるので、スモールビジネスに優しいもしくは起業家支援のある国または自治体だとなお良しです。

この辺りを考慮すると、ニューヨーク、香港、シンガポール、フランクフルト、ベルリン、ロンドンなどが候補にあがります。

 

2は意外と重要です。住んでいたヨーロッパの小国ではドイツ語だったのですが、旦那はそれが母国語で何の苦労もありませんが、オカンにとっては年とってから身につけた言語、どうしても不便なシチュエーションに多々ぶつかりました。ですので、会社設立等のレベルまで不自由なく操れる言語となりますと、英語か日本語と限定されてしまいます。

この辺りを考慮すると、ニューヨーク、シンガポール、ロンドンなどになってきます。

 

3は子供がいるので考慮しなくてはいけない最大ポイントとなります。まず、大きく動くのに適した年齢かということ、学校教育は世界的にトランスファラブルか(ここ日本語で上手く説明できません。世界のどこに行ってもある程度スムーズに単位承認、単位移譲などかできるかという意味合いです)、そして何と言っても楽しく通えるかどうかという観点で調べます(教育については後々テーマを分けてじっくりと)。

この辺りを考慮すると、シンガポール、ロンドン、香港などになってきます。

4はまあ生活がしやすければ、新生活が早く落ち着くのでという感じです。生活物価がリーズナブル、外国人に対してコミュニティーが開けている、そういったものです。後、移動コストや家族メンバーのかかるストレスをこのカテゴリーに含めると、やはり独り身の義母になるべく近く、日本にいるオカンの両親に比較的簡単に会いに行けて、生活習慣があまり変わらないなどがあげられますので、必然的に向かう都会は、

 

ロンドンとなりました。

 

さて、どうなることやら。