ロンドンオカンの言いたい放題

心も財布もど庶民のオカンがいそいそとロンドンへ。何を間違ったかド級の金持ちがゴロゴロいる環境と接点を持たねばならなくなった。さあ、オカンどうする??

SMAPの解散にオカンが思うこと

ロンドンネタとは全く関係がありませんが、オカンはSMAP世代でもあり、また「組織からの独立」という観点で思うところがあったのでこの話題にかぶせて書いてみます。オカンは熱心なジャニーズファンではありませんが、ジャニーズ事務所の特異性は日本の芸能文化として興味深く、そのセールス手腕には注目に値すると思っています。

加えて、オカンは普通のオバさんなので、才能光る変わった男子はやはり見ていて興味をそそられるゆえに、嵐の大野智さんや二宮和也さんは特に注目してみてしまいます。ただ、それはアイススケートの羽生選手や、FACEBOOK創始者のザッカーバーグ氏などに対する「突出した個性を持つ人々」としての興味と同じ種類のものと思っています。

話を戻します。

一般人のオカンが手に入る情報は現時点で「SMAP解散か、木村拓哉のみジャニーズ事務所に残留、後の4人が独立」というもの。

このニュースを友人から教えられて、ネット上で見た直後の感想

「早まったらあかん。自分らサラリーマンやん!」

でした。40歳前後で組織の駒(相当稼ぐ駒ではありますが)である自分たちを客観的にエバリュエート(評価)してみた結果なんか?と思った訳です。

大企業に勤めている(いた)方々なら実感としてお分かりかと思います。オカンもかつて誰もが知っている会社に在籍したことがありました。その会社名は一個人を社会的に信用させる印籠のような役割を果たしてくれることがありました。特に、業務上他の会社のお偉い方々と会うこともありましたが、これら全て「オカンの実力」ではないんです。その大企業の駒であるオカンだから実現すること。脳みその濃度はあまり高くないオカンですが、だからこそそのように思っていたように思います。

そして、それを思い知らされた経験もしています。オカンは独立して自営業をしているからです。起業した当初、金融機関に会社名で口座を開くこともままなりませんでした。自己資産の担保をいれてようやくといった感じで、その後の信用確立に至っては業績をちまちま積み上げるしかありません。とにかく当初はサハラ砂漠の真ん中に1人で放り込まれたような気分でした。

しかし、そうやって多くの人が独立、起業を思い立ち、活躍し成功しているわけで、オカンはその動向を批判している訳ではありません。むしろ、応援する立場に立っています。実績を積み上げ、信用を獲得していく喜び、思うがままにふるまえる自由はなにものにも代え難い。苦労をするだけの達成感はあるからです。

しかし、ジャニーズ事務所に属し、芸能界という特殊なフィールドで生きるタレントたちにそれが応用できるのかと問えばやはり疑問が生じるのです。

ここで嵐の二宮さんを注目するに至った言葉を引用します(うろ覚えですが大体こんな感じ)。

「自分位の俳優は沢山いて、自分より優れた俳優も沢山いる。どの仕事もジャーニーズの二宮にきていると思っている」

この冷静さ。嵐といえば日本では国民的アイドルグループでしょうし、あっちでワーキャー言われ、こっちでちやほやされて尽くしていることと思います。その状況下でこの客観性を維持できるのは素晴らしいことです。めまぐるしくもおびただしい情報に晒されている今日、人々の興味や関心のスパンも短くなっています。その時代に人気を長く維持することの大変さを二宮さんはお分かりなのでしょうし、またご自分の実力というものもきちんと自己評価をなさっている方なのでしょう。その上で、戦略的にご自分の立ち位置を嗅ぎ分けていらっしゃるのだとオカンは勝手に推測します。

SMAPの独立されるメンバーはその厳しい事実を把握しているのだろうか。。。

ただし、この考えはSMAP解散後の独立した4名が芸能界というフィールドで生き続けると言う前提で述べています。先に申し上げたとおり、駒は駒でも「普通のサラリーマンがひっくり返っても稼ぎ出すことのできない金額を既に稼いでしまっている」駒であられますので、この4名が「別に芸能界の表舞台引退でもいいよね。本当にやりたいことを小さくやれたらいいよね」ぐらいの気構えで決断した結果なら、これは全く問題ないと思います。今まではやれと言われたことを言われたとおりにやってきたけど、これからの人生好きなようにやりたい場合、この独立劇は成功かと思われますし、逆に今までできなかった分野に挑戦できたり風通しは大変に良くなるかと思います。

要するに、巨大組織を抜ける場合は、

1. 己に相当の実力があること

2. 己に適切な人脈があること

3. 規模を縮小し、フィールドを違えてもやりたいことがあること

4. 抱える責任やしがらみがないこと

5. 数年無収入でも食っていける見通しがあること

6. 逆境に耐えうる強靭な精神力があること

などを自分に再確認しなくてはいけないと思います。

そういう意味では、失礼ながら世界基準で「芸能」レベルを鑑みますと1の条件は全員論外ということになりそうです。日本の芸能界で道を断たれる最悪の状況を想定した時、日本国外に岐路を見いだすことができるかどうかという観点です。ただ、中居さんは場をまとめる話術をお持ちだとのことでこちらの実力は相当なのでしょう。なので、2と6が備わっていれば勝算ありなのではと思います。特に6は様々な思惑が交錯する特殊な芸能界において、2がごっそり流れてしまう懸念材料があり、かなり必要なのではないかと思われます。木村拓哉さんの残留は大変理解ができるところです。メンバーの中では唯一既婚者でお子様もいらっしゃいますし。情や恩義で飯は食えないと思われたとしても何ら不思議ではありません。もしかしたら、ジャニーズ事務所内での出世なども考慮しているかもしれませんね。それはそれでそういう生き方であり、批判されることでもありません。4と5に関してはどのメンバーも問題ありませんから、他のメンバーも3が明確で6の覚悟ができていれば大丈夫でしょうね。

勝手につらつら思いめぐらしましたが、結局のところ25年もの長い期間芸能界を牽引して来られた同世代グループ、SMAPの各メンバーの皆さんがそれらを考え抜いた上での決断でありますように、そして、そのご決断がメンバーの皆さんの幸せに繋がればいいなあとオカンは思った次第です。

特に独立を決める皆さんが「自由」を謳歌して下さることを特に願ってやみません。ただ、色々考えて残留を全員が決断された場合も、そこは一流コンサルタント会社のマッキンゼーの経営方針を見習い、ジャニーズ事務所の幹部の方は快く受け入れる懐を持ち合わせていて頂きたいものです。